2014年11月24日月曜日

ザ・レイド GOKUDO

★★★★

インドネシア発のバイオレンスアクションとして話題となった「ザ・レイド」の続編で、今作では、警察と政界支配を目論むアジアンマフィア、そして勢力拡大を狙う日本のヤクザの三つ巴の戦いを描く。上層部の命令を受け、潜入捜査官として生きることになった新人警官のラマは、名前を偽り、マフィアのボスの息子 ウチョの信頼を得て組織の一員になる。しかし、父親に反発するウチョが組織内で成り上ろうと企てた陰謀により、ラマは対立する日本人ヤクザとの抗争や果てしない戦いに巻き込まれていく。監督は前作に引き続き、イギリス出身でアジアを拠点とするギャレス・エバンス。松田龍平、遠藤憲一、北村一輝らが日本人ヤ クザとして出演。(http://eiga.com/movie/78171/より)

前作がヤクザマンションで繰り広げられるクローズド・アクションもので上映時間105分というシンプルな構成だったのに対し、今作はなんと上映時間は146分。これだけで作品の方向性がかなり違うだろうなと感じていたが予想以上に別物の映画となっていて驚いた。

まず今作は序盤の導入が長い。具体的には主人公が潜入捜査官になりマフィアのドラ息子に取り入るまでの流れだが、上記のあらすじを読んでおけば始めの30分は寝ていてもOK、といった感じだ。

一方でアクションはかなり多彩になっており、主人公も潜入捜査官=表向きはマフィアの用心棒なのを良いことに襲ってくる敵はほとんど殺してしまってる。
前作の「誰が死ぬのか分からない」緊張感も捨てがたいが、今作の街中でのバトルも相当に面白い。カメラアクションが秀逸で一瞬どのアングルで撮られているのか分からないシーンが多いのだが、これは吹っ飛ばされた人が「自分がどこにいるのか」を分からない様を上手く表現している。

そして最高なのが物語後半のカーチェイスシーン。ありとあらゆるアイデアで、出てくる人物全員が徹底的に痛めつけられており、もはやギャグとなっているが人間の発想力の素晴らしさたるや! といった内容。

敵陣営もバットとボールでノックの容量で人を殺す背の低い男や、鋭利なハンマーで殴っては切り裂く聾唖の女、と一昔前のマンガみたいな設定のキャラが平気で出てくるが、画づくりの説得力で見る側は納得してしまうのもこの映画の魅力。

ただ正直このシリーズに脚本を求めているかと言われると1ミリも求めていなく、凝ろうとしているのは分かるが相当面白くない+分かりづらかった。
日本からの俳優もスポンサー枠感が尋常じゃなく、ミスリードな邦題も最悪。

次があるのならヤクザの徹底参戦+原点回帰のクローズドアクションを楽しみたいけど……この条件を満たすとなると『殺し屋1』の実写化になってしまう!!
 

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