2013年10月14日月曜日

SNEEEZE 『ASYMMETRY』

★★★★

01. Intro (Pro.SNEEEZE)
02. Goodbye Bitch (Pro.CHRIS GR3EN)
03. I Go (Pro.TND)
04. S.G.H (Pro.The Beatzz)
05. Money Or Love (Pro.774 for DIGITAL NINJA RECORDS)
06. Dramatic (Pro.TDC)
07. Change (Pro.Jay Beatz)
08. Whale (Pro.Jay Beatz)
09. Say So (Pro.TND)
10. Skit -Wave- (Pro.SNEEEZE)
11. I'm In Night (Pro.PUNPEE)
12. Crying (Pro.Keybord Kid)
13. Outro (Pro.SNEEEZE)

ネット上で作品を発表し、一躍有名になった神戸のラッパー、SNEEEZEの初フィジカル作品。
2013年4月17日発売。

アルバム発売前から配信されていたM-2の出来栄えからアルバムの期待値は上がっていたが、リリースされた本作も期待を裏切ることのない作品だった。

スニーズは以前ネット上に発表していた作品はどちらかというとスケールの大きいテーマでラップしていた印象が強いが、本作はリリース直前にMVが発表されたM-9などからもわかるように身の回りの、特に恋愛をテーマにしたナイーブな曲が多い。地に足の着いた、というと語弊があるが聞く側も感情移入しやすく、彼の持ち味であるスムースなフロウも相まってサクッと聞きとおせる。

彼のフロウは一聴するとメロディアスだが、現行のUSの流れを汲んだ“抜き”が絶妙で日本語を崩さずに本場使用で歌い上げる技術、先人だとSIMON、同世代だとSALUなどがいるが彼らを凌駕していると個人的には思う。

どの曲も情景描写が巧みでM-2のサビのドラマティックさといったらない。
面倒くさがって別れた「Bitch」への解放感と未練が交差する矛盾した、しかし人間くさい内面を巧みに描いたバース部分も聞き逃せない。

一方で従来の「現状打破」系の曲であるM-3や7、未来を見据えた視点を深海を進むクジラにたとえたM-8も配信の時よりもスムースになったフロウを堪能できる。
本作は客演がいなかったが、セカンド以降は他のラッパーとのがあるのか、今後も期待したところだ。

M-7 “Say So”


M-2 “Good^bye Bitch”


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